『星読み』で、運命は変えられるのか?

クラシックな占星術チャート。12星座、天体、神話的なモチーフが描かれた中世ヨーロッパ風の神秘的なホロスコープデザイン。


前回の記事で書いたように、意図と内的調和が整うと、現実がスムーズに動き出すことがある。

まるで「小さな奇跡が連鎖するような日々」を過ごしていると、偶然では説明できない流れが生まれ、自然と望む方向へと導かれていく。

しかし、それは「ただの運」なのだろうか?もし、意図を持つだけでなく、「最適なタイミングで行動する」ことができたら、奇跡はさらに加速するのではないか?

 

 


◆ なぜタイミングが重要なのか?

実際、「努力してもうまくいかない時」と「驚くほどスムーズに進む時」の違いを感じたことはないだろうか?

何をするかも大事だが、「いつするか」 も同じくらい重要だ。

「時期表示」を活用すれば、運気の流れを見極め、最適なタイミングで行動できる。その結果、よりスムーズに物事が進み、小さな奇跡が続くような現実を意図的に創り出すことも可能になるのだ。

次に、占星術を活用した時期の見極め方について詳しく見ていこう。

 

 


◆  時期表示とはなにか?:占星術実践編

では、『いつ、何をすべきか?』 をどう判断すればよいのか?

人生のあらゆる場面で、行動の 「タイミング」 は結果を左右する。

ここで鍵となるのが 「時期表示」 である。

  • 良い時期に始めたことは、良い結果を生む
  • 良い時期に出会ったものや人は、福をもたらす

このシンプルな原則を意識し、2020年から天体の動きを活用しながら、日々の行動を調整してきた。その結果、物事がスムーズに運び、望む結果を手にする確率が格段に上がった。

具体的に、どのような場面で 「時期表示」 を活用できるのか。


① 日常生活での選択

毎日の行動にも、星の流れは影響する。

  • 高額な買い物
  • イメージチェンジ(ヘアサロン、洋服購入など)
  • 新しいことを始める日(趣味やスキル習得、投資や副業のスタートなど)

 → 思いがけない出費を防ぎ、より良い選択ができることで、満足度の高い結果を得られる


② 人間関係・仕事の重要な場面

人との出会いやビジネスの展開にも、運気が関わる。

  • 大切な対談や初対面の日
  • 契約や交渉
  • 新しいプロジェクトのスタート時期

 → 相性の良い人や有益なチャンスと巡り合いやすくなり、交渉や契約が円滑に進む。結果として、ビジネスの成果や発展につながりやすい


③ 人生の大きな決断

人生を左右する選択も、星の影響を受ける。

  • 引越しや転職
  • 手術や治療
  • 留学・起業・結婚(大きな挑戦や人生の分岐点)

 → 周囲の環境が整い、その後も長期的な安定が期待できる

慎重に、悪くないタイミングで行動するだけで、驚くほどスムーズに物事が進むようになる。

実際、トラブルに見舞われることが激減し、深いご縁につながる出会いが増えた。たとえその時点でタイミングが悪いと感じても、結果的にさらに良い流れへと導かれることが何度もあった。

天体の動きを読むことは、単なる「迷信」ではなく、実践によって証明された「戦略」である。

 

 


◆ 事例1:「誤診軸」による医療トラブルを回避した話

「えっ…先生、大丈夫ですか?」

歯科での治療中、突然、医師の手が震え始めた。一瞬、何が起きたのか分からず、呆然とした。

当時はまだ占星術の知識はなかったが、後から確認すると、出生図には「誤診軸」に火星が乗っていた。「急いで決断すると誤診されやすい」「医療ミスに巻き込まれやすい」配置である。

そして実際に、別の病院でのインプラント手術も2回失敗した(後になって占星術を学び、調べてみると、どの手術も「誤診軸」と「治療軸」が悪いタイミングだった)。

「これは偶然じゃない…」
そう確信し、占星術の知識を活用し、最適な時期を選んで再手術を決行した。

結果として…

  • 医師の判断ミスもなく、手術は無事成功
  • 2度目の手術直前に予約がキャンセルされ、日本の第一人者と言われる専門医を紹介される

まさに「運命の流れを最適化した」 結果である。
 

 

 

◆ 事例2:リロケーションマップを活用し、最大のチャンスと結果を得る

「まるで、この土地に呼ばれていたみたい…」

私たちが移住を決めたのは、偶然ではなく、占星術的な視点からも非常に意味のある場所だった。リロケーションマップを確認すると、驚くほど象徴的な配置が示されていた。

  • 私 → 木星・MC・火星のグランドトライン(拡大・成功・行動力の相乗効果)
  • 夫 → 木星が天頂に位置し、MCとタイトにコンジャンクション(社会的発展・キャリアの成長)

「これは…社会的成功とチャンス拡大の配置!」
実際に、彼のキャリアはこの配置の通りの展開を遂げつつあり、私自身も想像以上の成果を得ている。

リロケーションマップは「その土地が持つエネルギーが、個人にどう作用するか?」 を読み解くための強力なツールである。

特に、国土の広いアメリカでは、転勤・通学・移住による開運を目的に多くの占星術家が研究を重ね、その効果が実証されてきた。

どこに住むかによって、人生の結果は大きく変わる。引越しによってMC(ミディアム・コエリ)が変化すれば、社会的地位やキャリアの方向性にも影響を与える。

この手法を活用することで、単なる移住ではなく、意図的に自分の人生を好転させるための最適な場所を選ぶことが可能になる。

 

 


◆ 幸運のループ:運気の流れに良い癖をつける

運気の流れには、良い癖をつけることができる。良い星を積極的に使い、悪い星の影響を可能な限り避ける。

これは単なる「運頼み」ではなく、占星術を活用した戦略的な生き方である。

  • 良い場所に移住し、社会的な地位や立場を向上させる
  • 好ましいタイミングで行動し、成功の確率を高める
  • 悪い星の影響を受ける環境やタイミングは可能な限り避ける

このように意識的に行動することで、幸運のループに入ることができる。すると次のような ポジティブな連鎖が生まれる。

  • 良い出会いが増える
  • チャンスが巡ってくる
  • 成功体験が積み重なり、自信がつく
  • 自己受容につながる

つまり占星術を活用すれば、自分のホロスコープの枠組みの中で、最も良い選択をすることができ、人生をより良い方向へ導くことが可能だ。

しかし、それだけで本当に十分なのだろうか?

 

 


◆ 運命を変えるために必要なもの

星の配置を見極めれば、大きな失敗は減り、成功体験はより大きなものになる。しかし、それは「運命を変えた」のではなく、「運命を最適化した」に過ぎないのではないか?

実際に占星術のセオリーでは、ハードアスペクトをできるだけ使わないことが推奨される。

これは、無理に困難に立ち向かうのではなく、スムーズに物事を進めるための選択だ。それによって、無駄な苦労をせずに済むことも多い。

だが、それでは「なぜ自分がそのハードアスペクトを持って生まれてきたのか?」という問いには答えられない。課題を避けることはできるが、それでは本質的な成長にはつながらない。

もし、運命を本当に変えたいなら、「楽な道を選ぶ」のではなく、自らの出生図と正面から向き合い、乗り越えるべきものを超えていく必要がある。

その鍵となるのが 「出生図を体験し尽くす」 という視点である。
 

 


◆ 出生図を「体験し尽くす」とは?

出生図は「自分がこの人生で体験したいテーマ」 を示している。いわば「人生の台本」だ。

  • ソフトアスペクト(スムーズに進む部分)→ もともと得意なこと
  • ハードアスペクト(困難な部分)→ 克服すべき課題、成長のテーマ

ハードアスペクトを持つ人は、あえてその困難を体験し、乗り越えるために生まれてきたのかもしれない。これは「カルマ」とも言い換えられる。

では、その課題を超えていくためにはどうすればいいのか?
 

 


◆ カルマを超えて本来の自分へ

かつて、私は自分の出生図が嫌いだった。
「なぜ、こんな配置を選んでしまったのか?」

しかし、ハードアスペクトを乗り越えるには、実際にそのテーマを体験し尽くすことが必要だと実感している。

占星術では「ハードアスペクトを乗り越えると、それは勲章になる」と言われる。

長きにわたる葛藤を経て、今では自分のチャートを眺めながらワインを楽しめるほどになった。内的調和が進むと、カルマも自然に解消されていく。そして、その副産物として、願望の実現力が加速しているのを感じる。

しかし、そこまで真剣に自己成長に取り組む人はどれほどいるだろうか?現実には、多くの人が「避けられるなら苦労は避けたい」と思うものだ。

実際、一般的な占星術の視点では、「ハードアスペクトは使わない」「悪い癖をつけない」ことが推奨されている。それほどに、克服するまでの辛さと大変さは計り知れない。

だからこそ、乗り越えた人にとって、それは「勲章」となるのだ。
 

 


◆ ここに「占星術の限界」がある

苦手なことを避け、適切なタイミングで行動することで、人生は確かにスムーズになることが分かった。

しかし、ここで一つの疑問が浮かぶ。

「それは本当に自由な選択なのか?」

星の影響を見極めれば、最適なルートを選ぶことができる。だが、それは「人生の台本の中で最良の道を選ぶ」行為であり、「台本そのものを書き換える」ことではないのではないか?

「運命は決まっていない」と言いながら、「ハードアスペクトは超えられない」とも言う。あるいは「相応の試練を受け入れる必要がある」とも。

つまり、占星術が示すのは 「サレンダー(受容)の中での最善策」 であり、運命そのものを変える方法ではない。それは果たして本当の自由と言えるのだろうか?

もし、私たちが生きているこの世界が 「決められた枠組み」 の中にあるとしたら?
そして、その枠を超える道が存在するとしたら?

この疑問について、次回の 「この世界はプログラム──デミウルゴスの罠」で探求していく。

 

▶️【次の記事へ】この世界はプログラム──デミウルゴスの罠
◀️【前の記事へ】小さな奇跡を起こし続ける日々